Kanade*

日々を奏でる

わたしのすきなひと(01)

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はじめに


突発的にじゅげむさんからはてなさんにブログサーバーを変える時、
せっかくだから何か新しいことがやりたいなあと思っていた。
色々と自分の中で考えたことが沢山あった(ある)のだけれど、その中でも
「わたし!今!これが好きなんです!」とか「これが気になるんです!」とか、そう言う類のことを主張したいなあと思っていた。

ブログに書いた考えや意識が永遠に続くかと言ったら、そうではないかもしれないけれど、
その瞬間のわたしが思ったことだったり、その瞬間の私が好きだと思ったことを残す事は、悪いことではないと思うのですよね。
だから、次にはじめるブログでは、そのタイミングのわたしの「好き」を、文字にして残そうと考えておりまして。

…と、いうことで実はこっそり「今わたし貴方が気になります!」な、
インターネッツの上の気になる人たちを個人的にまとめていたのだけれど、
それを超す位「今書かなきゃ!」な、気持ちになった人が居るので、ここにしたためさせて頂きたく思う。


芝居とわたしのはじめまして


自分の人生の中で、転機というのは何度かあって、そのきっかけのひとつに「演劇」がある。

今でも忘れない。
中学の時、何もない田圃道をただただ歩いて、ある学校の公演を見に行った。
4階の一番隅っこの教室。ドアを開けると、教室全体が暗幕に覆われていて、中心には木でできた小さな舞台があった。
天井部にはワイヤーが張られており、洗濯竿をバトンに見立てて、照明を吊っていた。
中学校のお遊び演劇部とは違う、本格的な部室に、わたしはとにかくドキドキしていた。


カーテンを全部締め切って、芝居が始まる。


話はどんどんと進行していき、中盤、ピンスポットが役者に当たった。
か細い音楽。ふんわりと手が上がり、それに反するように、緩やかに身体が倒れて行く。
身体が倒れて行くにつれて、ゆっくりと照明もフェードアウトし、役者の輪郭がぼやける。
音楽が段々と大きくなり、照明が消えて、役者の輪郭が闇に溶けてゆく。
その一瞬、呼吸を忘れた。あまりにも綺麗だった。その瞬間、完全に見惚れた。
終わった瞬間に、うわっと一気に涙が溢れた。この高校に入ろうと思った。


カサハラせんぱい


カサハラせんぱいは、中学校から一緒だった。
わたしが中学1年生の時に3年生で、例の公演の後、晴れて高校に入った時もやっぱり3年生だった。

中学の頃の先輩のイメージは、
「ふんわりとした先輩が居る!」「なんか先生と話してる!」という、
ふんわりとしたイメージしかなく、高校から本格的にお話をし始めた印象がある。
(もし中学の時に沢山お話してたらすみません。中学時代の記憶もクラス以外ぼんやりなんです)

高校の演劇部で出会った先輩は、まるで秘書のようだった。
当時の顧問が、県内の演劇部でも有名な先生で(いまでもぶいぶい言わせている)、
演出をやっていらっしゃった先輩は、その先生のお手伝いもあってか、何時も先生のおそばに居らっしゃった。

けれど、顧問の独特の雰囲気に呑まれる事無く、彼女は彼女のやり方で、一つ一つ丁寧に場面に色を付けていった。
周りの大人や、先生や、先輩や(母校はOB・OGがたくさん遊びに来ていた)、同級生、そして私たちの代である下級生。
相手と自分の関係性に合わせて、時に優しく、時に厳しく、言葉を紡ぐ彼女。
実際のところ、その時代先輩の周りがどうなっていたかは分からないけれど、わたしの目から見た先輩は「そりゃあみんなから慕われるよ!」という完璧超人だった。
舞台の演出も、顧問の演出補佐も、解り易く的確。
文字も可愛くて、メリーさんとハリーさんがしっかりと生活の中に表れていて、凛としていた。
憧れの上級生だった。

無意識のうちに、ちょっとずつ彼女の要素を取り入れて、真似ていた。
芝居の時のダメだしの、ノートの取り方。座り方。
わたし、今だからそうかなと思うんだけど、カサハラ先輩になりたかったんだと思う。

で、多分、今もカサハラ先輩になりたい意識が無意識に働いているのだと思う。
会社の中で、コミュニケーションをとる時に「あれ、これカサハラ先輩みたい」と思う部分が時折出てくる。
わたしの考える「オンナノコ」の要素に、間違いなくカサハラ先輩が居る。
と、思っている。

カサハラせんぱい と わたし


気がつけば、カサハラ先輩と出会って(初対面の頃から数えていいとするならば)12年になる。
今打ってみてびっくりしている。先輩、12年ですって!やばくないですか!
中学1年生~社会人2年生までって、12年だよね? はー早いわー。早すぎ!

実際問題、先輩後輩という関係をここまで長ーーく続けているのは、カサハラ先輩ぐらいかなと思う。
わたしが(勝手に)追いかけてる人や、大学から仲良くなってこれからの縁の人は沢山いるけれど、
それを除いて、親しく付き合って頂いている先輩はやっぱりカサハラ先輩だけな気がする。

つい年末も、一年に一度、先輩と東京砂漠を生き延びるための女子(焼肉)会を行った。
先輩はどんどんと可愛くなっていって、目がぱっちりして、更に「女子」と「大人」を究めていた。
わたしの煮え切らないアレやコレを、ばっさばっさと切り捨てて、そして最後に新しい考えをくれて、
「その考え眼から鱗すぎて!ヤバいです!視界が開けまくりです!すごい!」と、
馬鹿みたいに連呼するわたしを「なら良かった」と、笑って流してくれた。


今日たまたま、仕事中にぼんやりと仕事に関連するキーワードを打った時、
何処かで見たブログのタイトルが検索ワードに引っ掛かった。
「このタイトル見たことあるなあ」と数秒考えた後、ブログの筆者の部分に書かれている
カサハラ先輩の名前を見て、「あ、これ先輩のブログだ!!」と、ふっと思い出した。


そのまま先輩のブログをざっと読み、一つの記事を読んで、「あ、わたしだけじゃなかった」と思った。とてもホッとした。
先輩が先輩自身の思いについて書いた部分で、自分を振り返って、何故かわからないけれどホッとした。
そして、その流れで先輩のことを、書きたくなって、ご本人に許可を得て、好き勝手書かせて頂いた次第である。


「今書かねば!何時書くの!!」の意識が働き3時間ぶっ通しで書いたから、
ちょっとこれから読み返すの若干辛いのだけれど、けれど、先輩へ、ありがとう!好きです!が
少しでも届けばいいなあと思い、今回はこの辺で〆させて頂ければと思います。


せんぱい、わたし、多分これからもせんぱいともう一人をちょっとずつ引きずって生きていくと思います。
けど、もうわたしの核になっちゃってるから、治せそうにないです。ごめんなさい。
その部分を生かしつつ、win-winの関係を、たくさん作れる大人になりたいなと思います。


これからもどうぞ、よろしくお願い致します。


みきより。